逃亡者の行方


最近、日本で犯罪を犯した日系ブラジル人が、ブラジルへ逃亡して裁きを受けることもなく、のうのうと生活していることが問題になっている。ブログに書こうかどうか迷ったけれど、ブラジルでの現実を温室暮らしの日本の方にも知って頂きたく、敢えて書くことにした。

人間の命は、人種にかかわりなく、貧乏であろうと金持ちであろうと値段はつけられない。。。

建前はそうだ。だが、しかし、実際はどうだろう?????貧乏人の子供を誘拐した場合と大金持ちの子供を誘拐した時に犯人が要求する額は確実に違う。インドのド田舎では、海外旅行者が多く車で通る道沿いに自分の子供を首まで土の中に埋めて見世物にしてお金をもらう人がいるらしい。。。昔、ロシアで自分の子供の臓器を売って捕まった母親がいる。世界中には、娘に売春をさせることで生活を成り立たせている貧乏人がたくさんいる。

そして、上記のこと全てがブラジルには当てはまる。

中流家庭以上の現代生活をしている人は除いても、下層階級が人口の半分以上を占める貧乏人の国で、日本の常識を押し付けるのは、かな〜〜〜〜〜〜〜〜り難しい。。。わたしが、ブラジルで常識の違いに頭がおかしくなりそうになる時に次のように考えて平常心を取り戻す。

「現在のブラジルの状態は日本の戦後の混乱期に等しく、先進国で島国と長い鎖国で培った日本の常識は到底通用しない。。。」

下層階級者で警察のご厄介になったことがない人なんて珍しいのだ。わたしはよく、「盗みはブラジル国家の持つ病気だ」というけれど、その病気を治すための治療費がないから常に蔓延している。

話を戻して、ブラジルに逃亡した日本での犯罪者だが、彼らは、日本で犯した罪をブラジルで犯した罪と同じ程度の罪悪感で受け止めていると思われる。。。ひき逃げ、強盗、殺人。。。。ブラジルでは結構ありふれていたりする。。。

被害者も「運が悪かった」と諦めるブラジル人が多い。。。この国の国民は諦めることに慣れている。

まぁ、海外でそういう悪いことをしてしまったのだから、もちろんその国の人たちが納得いくような裁きをうけて欲しいと思う気持ちはよく分かる。けれど、ブラジルがブラジル国内にいる海外での犯罪者を国外に引き渡すことは。。。。まず、ありえない。。。しかも、日本。。。致命的なのは、日本には「死刑」がある 。

ブラジルは、世界一の信者数を持つカトリックの国である。死刑なんてありえない。つまり「懺悔」して、神にお許しを請えば、それで許されるのである。。。

引渡しが駄目ならと、今、日本がやっきになって「ブラジル国内での裁き」を要求している。。。これも「無駄」な努力に過ぎない。先に書いたように、ブラジルでは、日本ほど「人間の価値」が高くないのだ。

例えば、百歩譲って、ブラジルが日本での犯罪者をブラジルの裁判所で裁くことにしたとしよう。

証拠がない。。。。日本の警察が「これが証拠です」と渡した証拠品をすんなりと信じて裁判に利用するほど、ブラジル人は真っ直ぐではないのである。証拠品を自分たちで実証しないと「証拠」として認めない。。。

まぁ、百万歩譲って仮に罪が認められたとしよう。刑務所は常に満杯で暴動が起きている。少しでも人数を減らしたいから、ある程度の期間で釈放されるだろう。

ブラジルにはこんな笑い話がある

「ブラジルで殺人を犯しても刑務所に入る必要はないけれど、養育費を払わない者は刑務所に放り込まれる」

養育費を払わない → ストリートチルドレンが増える → 犯罪者が増える

こんな低レベルの所でしか犯罪を少なくする努力ができていないのがブラジル国家だ。ニュースなんかで被害者の家族が必死に裁きを求めて奮闘している様子をみると心が痛くなる。。。

とはいえ、ブラジル人も諦めることができない人はもちろんいる。ブログには書かなかったがここには書いておこう。どうやって恨みを晴らすのか?殺し屋に頼めばいいのだ。びっくりするような小額で殺人を犯す人が山ほどいる。ブラジルにはそういう怪しい殺人事件があふれているから、評判のよくない人が殺されたと聞いても誰も気に留めない。だから、ブラジル社会では自分の身を守るためにも深追いはしない。。。

byあっこちゃん 2006年7月

 

 

 

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