ブラジル生活あれこれ  人種差別


日本に住んでいると基本的には大和民族だけの世界だから、肌や髪や目の色が全然違うなんて事はないと思う。外人から見たら差のない程度に色白だったり色黒だったりするくらいだろう。まぁ、最近は国際結婚が増えてきているから、そのうちアメリカのように身分証明書に「目の色」「髪の色」なんて項目ができるかもしれないけれど(笑)

うちのブラ男とは、アメリカのサンフランシスコで知合って付き合い始めたのだが、付き合い始めた頃、彼の言った言葉が異様に記憶に残っている。

 

「同じ肌の色だね」

 

彼は、父親が白人系で母親がブラジル原住民と白人のミックスといったブラジルでもっとも多い「メスチソ」という分類に入る。ブラジル人はアメリカに比べて人種のミックスが進んでいるからはっきりとは分からないのでわたしの憶測である。

兄弟姉妹4人いるが、姉は彼と同じく色白の日本人のような肌をしており、妹と弟はどっから見ても白人に見える。目の色はみな茶色だが、髪の毛は黒髪、栗色、ブロンド、直毛、癖毛と4人4様である。そして、兄妹で冗談で「あ〜、やだやだ。この人の肌の色、汚れてるみたい」とか「白い肌は、弱くって話にならない」とか言っている。

彼の家族には黒人が含まれていないから、その程度の内容だが、ブラジルには黒人と白人のカップルも珍しくない。そうした場合、子供はお母さんに似たりお父さんに似たりするから、兄弟同士で肌の色が違うこともある。そうすると色の黒い子供を「ネギン」「ネギーヤ」とか呼んだりする。この呼び名は「ネガー(ニガー)」の変形なのでアメリカでは禁句のような言葉だ。アメリカで黒人に「ニガー」とか呼び掛けると大変な事になると思うが、ブラジルでは、黒人の男性には愛称として「ネガー(ニガー)」と呼び掛ける。とはいっても、呼ばれる方は、どうもやっぱり嫌な気持ちがするらしい。。。

そういえば、サンフランシスコでわたしの住んでいた辺りは、チャイニーズやメキシカン、黒人の多く住んでいる地域だったが、下校中の子供達を観察していると、結構チャイニーズ系と黒人の子供達が仲良くしていて、お互いのことを「ニガー」と呼んでいた。可笑しかったのが、チャイニーズ系同士でもお互いのことを「ニガー」と呼ぶところだ。きっと、男の子同士が使うちょっと不良っぽい呼び名なんだろうなと思ったものだ。

ブラジルは人種差別のあまりない国だと言われているが、全くないわけではない。4年ほど住んで思ったのは、黒人はやはりあらゆる場面で差別を受けているということだった。表向きはみんな肌の色など気にせずに接しているように思えるが、それは表向きな場面だけのような気がする。

もしも、差別がないのなら、大学に黒人優遇制度を採り入れる必要はないだろうし、テレビのキャスターにまで黒人枠を作る必要はないと思う。ちょっと昔まではテレビドラマで黒人が主役格を演じることはなかったらしい。初めて、人気ドラマの主人公の白人男性が黒人女性とキスするシーンを流した時はブーイングの電話がひっきりなしにかかったという。その頃に比べると、最近のドラマでは黒人が主役格を演じれるようになって来たみたいなので、ブラジルの密かな人種差別も少しずつ改善されているのかもしれない。

by あっこちゃん 2006年6月

 

 

 

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