永住権申請の手続き(あっこちゃんの場合)


わたしがブラジルに来たのは2002年の春のこと。ちょうどブラジルがワールドカップで優勝した年だった。

もともとアメリカで知り合ったわたし達だったから、アメリカで結婚の手続きをしてそれをブラジルに移して永住権の申請をするのがアメリカでやるよりも簡単なのではないかと旅行者ビザで訪問した。でも、今考えると、これは大きな間違いだった。

面倒なことは後回しに後回しにとのんびりと過ごしているうちに、旅行者ビザの3ヶ月の期限が迫ってきて、やっと重い腰を上げて「Policia Federal」へと赴き、まずは滞在期限を6ヶ月に延ばしてもらった。(これは無償ですぐにやってくれる)

わたしの住むゴヤス州ゴイアニアでは、外国人との国際結婚者が少ないようで窓口は並ばずにすぐに応対してもらい、どのような手順を踏まないといけないかを説明してもらったが、今思うと、国際結婚者が少ないだけに、窓口の人も手続きをあまり熟知していないようだった。

以下、必要な書類

1、Certidão de Casamento(結婚証明書)

2、ブラジル人配偶者の出生証明書、日本人は戸籍謄本(ポルトガル語訳)

3、日本の無犯罪証明書

4、証明写真2枚

5、申請料

一見とっても簡単に見えるこうした書類が、ブラジルではなんとも気が遠くなるような時間を要するのだった。というのも、まず、普通にブラジルで結婚したのでないわたし達は、アメリカの結婚証明書を在米ブラジル領事館で「本物」だという証明をしてもらわないといけないという。。。たまたまLAに友人が住んでいたからラッキーだったけれど、もしも、誰も知り合いがいなかったら、自分たちでアメリカへと出向き証明のハンコを押してもらわないといけなかったのだ。。。

LAの友人にブラジル領事館で尋ねてもらったが、領事館でも意味不明なことをいって、結局$100ほどの手数料をぶんどられた。。。そして、ブラジルの郵便物の遅さといったら速達でも1ヶ月もかかる。。。どうしたらこんなに時間がかかるのか不思議なくらいである。。。とはいえ、なんとか裏にハンコをもらったアメリカの結婚証明書をなんかの公的資格を持っている事務所でポルトガル語に翻訳してもらい、「Cartorio」という日本で言う市役所の出張所のような事務所で「Certidão de Casamento」へと書き換えてもらった。

後からよくよく内容を見ると「もしも離婚した場合は、遺産の分配を得る権利を放棄する」とかなんとか書いてあった。。。これは、ブラジルでは、お金目当てで結婚する貧しい出の女性が多いので離婚したら一切なにも頂きませんというブラジルの常識らしいが、わたしは間違っても貧乏な出のブラジル人ではない。。。離婚しなければいいのだけれど、結構むかつくフレーズである。。。これからブラジル人と結婚しようとしている人は、このフレーズを勝手に入れられないように一言いっておくことをお勧めする。

そういえば、日本の婚姻証明書も必要だったが、国際結婚の多くなった昨今は、市役所によってはメールで対応してくれるところも多い。わたしもメールのやりとりで記入用紙を送ってもらい、すばらしいスピードで手続きは終わり日本の婚姻届は届いたのであった。これが普通だと思っている日本人は、ブラジルの手続きののろさ、煩雑さにほとほと嫌気がさす。。。

さて、普通にブラジルで結婚した人は上記の書類はなんなくクリアするはず?だと思う(自信無げ。。。)もっとも面倒なのは「無犯罪証明書」である。

これは、必ず本人が日本で準備しておかないと挫折しそうになる。。。わたしの場合は、東京に住む友人の好意に甘えて、面倒な手続きをやってもらえたけれど。。。

流れとしては、自分の戸籍のある都道府県に在ブラジル日本領事館を通して「無犯罪証明書」を作ってもらえるように申請するのだが、日本に住んでいる人が自身で申請する場合、この書類は一般的に出してもらえるものではないので、ブラジルの永住権申請に必要であると書いてある書類を持参しなければならない。都道府県によってまちまちのようだけれど、数日後から数週間後に書類が出来たら、これを外務省に提出して処理してもらい、外務省の処理が終わったらブラジル領事館にもって行き処理してもらう。(この辺順序は不確か)そして、晴れてできあがった書類は、在ブラジル日本領事館に届くという噂?もあったのだけれど、結局は友人の元に届き、日本から直接わたしの元へと送ってもらえた。

ところが、この書類が届いた頃には伸ばしてもらったビザの期限もぎりぎり、的を射ないPolicia Federalの担当者に振り回され、永遠に続くかと思った面倒な手続きがやっと終了した時にはビザはすっかり切れていたのであった。。。

とはいえ、全てのことはお金で解決できるこの国であるから、一日いくらという罰金を払うことで何事も無く申請作業は終了した。そして、簡単に偽造できそうな紙っぺらに写真を貼った仮の身分証明書を作ってくれたのであった。

それから約1ヶ月ほどたった午前中、Policia Federalの職員2名による「家庭訪問」で偽装でない夫婦だと証明されたわたしは、半年後には「永住権」が降りると言われ、「IDカード」が郵送で届くという話だった。

そして、待つこと半年、簡単な封書が届き、どうやらわたしは永住権を取得できたらしかった。。。

だが、しかし。。。待てど暮らせどIDは送られてこない。。。もう、待てないと思いPolicia Federalへ出向くと、わたしのIDカードはとっくの昔にできていたにもかかわらず、ひっそりと書類に紛れて忘れ去られていたのであった。。。


(ブラジル人の身分証明書はボロボロの紙っきれでそれに比べるとプラスチックで偉そうである)

こんな具合で無事に永住権は取れたけれど、この手続きを通して学んだこと。

○ブラジルの公的手続きはいい加減で時間がかかる。

○何事も待ってはいけない。

果たして、いい加減なブラジルだけに、時と場合で変わることも多いはず。わたしの涙の経験が、取り敢えずの参考になれば幸いです。

 2006年6月

 

 

 

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