プラットフェイト PF


PFとは(Prato Feito)プラットフェイトの略語でプラット フェイトとは、完成された皿とでも訳すのであろうか?もしくは出来上がった皿とも言える。

1つのお皿に、メインのおかず、サラダ、ご飯、スパゲッテイをこぼれないようにきっちり詰め込み、1皿で、十分満足できるようにこしらえた一品である。

これはお昼専門のメニューで、定食ともちょっと違う。いかにもブラジルらしいメニューだ。なぜブラジルらしいのか?

それは、ブラジルの食事作法全般がネコ飯文化だからである。ネコ飯とは、ネコにご飯をあげる時、人間みたいにいくつもの皿に小分けにしないで一つのお皿に、家にあるご飯の残り物などを適当にまぜこぜにして、与える例えから派生した言葉で、一つの皿に何種かの惣菜を入れ混ぜこぜにしたものを日本ではネコ飯と呼ぶ。これには汁物を入れても結構だ。

さて、ブラジルの多くの家庭では日本のように、一品、一品、味が混ざらないように小皿などに仕分けしてお膳に並べられるようなことはない。適当に大皿に仕分けされた料理から、自分の好きな分量のみを各自が自分の皿に入れ食べると云うスタイルだ。各自に配分された皿は1枚のみ。

汁物も、揚げ物も、焼き物もその規定の1枚の皿に取り込み食べるのだ。従いどうしても各料理の味も混ざってしまう。ブラジル人の中には、更にそれらをごちゃ混ぜにして食べる人もいる。もうこの地点でネコ飯的様相をかもしだしており、日本人にはちょっと慣れないと違和感もある。しかしだ、人間の適応力とは恐ろしいもので、そういうネコ飯的文化に慣れ親しんでしまうと、料理というものは、単品で味わうのもいいが、いろんな料理が混ざり合うとそこに単品では味わえない微妙な味のハーモニーが生まれ、これはこれで美味いなと思ってしまうから恐ろしい。

で、話をプラットフェイトに戻す。一皿にいろんな料理を芸術的に盛り込んで完成されたプラットフェイトはブラジル食文化が生んだネコ飯的一品で、だからこそブラジルらしいと思ってしまう。また、一応各おかずが別のお皿で提供される定食よりも、プラットフェイト
の方が安く、安いもの好きのブラジル人の心を良く解っている点もブラジルらしい。

一皿にいろんな料理が乗っていると言うと、デパートの屋上のレストランの人気メニューお子様ランチを思い出す。そう。プラットフェイトは、ブラジルが生んだ大人用のお子様ランチだ。

ご飯が盛りすぎの為、皿が山盛りになっており、こぼれそうで、こぼれない微妙なバランスを保っているのがこの料理の可愛い所だ。日本人の私には、ご飯とおかずの配分バランスが悪く、いつもご飯だけが寂しく残ってしまうのが、残念でならない。この大人のお子様ランチを綺麗に平らげられる様になってはじめて、一人前のネコ飯マスターと言えるのであろう。

by ヒカルドン 2007年4月

 

 

 

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