シロアリの煮込み  マニワラ  MANIWARA


マニワラとは白アリの意で、これを煮込んだ料理もマニワラと言う。ウワウペス河に住むトッカーノ族というインディアーナの伝統料理である。

一回の調理で約500匹の白アリ、それもキバの鋭い兵隊アリを煮込むというから迫力がある。

【 調理法 】

まず500匹の白アリを調達する事からこの料理は始まる。どうすれば、500匹ものそれもキバのある兵隊アリだけを集められるのか?

つまり、この料理は、まずシロアリの巣を探す事から始まる。

1、インディアーナの母さんは、大きくて白アリの詰まっていそうな巣を探しあてる。

2、大きな巣がみつかれば、木の枝や、丈夫で細い木の蔓を調達する。

3、そしてそれを巣の穴にガシガシと突っ込む。

4、巣の中では、未知の物体が侵入してきた事により大パニックになる。

そこで登場するのが兵隊アリである。普段はなにもしていないが、外部者が侵入してくれば退治にあたるというのが、これら兵隊アリの役目だ。外部者に見境なく噛み付きまくる。即ち、木の枝にワラワラと兵隊アリたちが噛み付き攻撃するわけだ。

5、かなりの数が噛み付いた頃合いを見計らってインディアーナの母さんは素早く枝を巣から引き抜く。すると30匹ぐらいの牙のついた兵隊アリだけを捕獲できると言う寸法だ。

6、この喰らいついた白アリを水を張ったお鍋にそぎ落としていく。水が張っていないと白アリが逃走するらしい。

7、この作業を500匹集まるまで永遠と繰り返す。

母の忍耐と、子供や旦那に美味しい料理を食べさそうとする愛情のこもった気合の料理だ。

そして、この料理をいただく方も相当の気合が要る。

料理自体は食べ慣れないと決して美味いとはいえない。東南アジアでは蜂の子を好んで食べるが、まさにあれと同じ味がする。アマゾンのインディアーナも我々アジア人と非常に近い同属民族だと思うのは、見た目よりもその食習慣であったりする。

で、味の方を詳しく述べると。。。

まず、鍋が良い。年季が入っており、使い込まれた鍋はその存在感だけで、中に入っ
ている料理を美味しそうに見せる名脇役である。

「おお、現地の伝統料理をこれからいただくのだな」

と見ただけで解らせる鍋は、この料理の重要な役割を担っている。

牙付きの白アリの頭はカリカリと軽快な音を立て、恐らくタンパク質、ミネラル豊富なヘルシー食品であるのだ。アリ独特の鼻にまとわりつくような香りと、現地の特別辛い唐辛子のバランスも良く。スープは以外にあっさり目。時々アリの牙が喉に刺さったりして、痛かったりするのもこの料理の演出のにくい所だ。

インディアーナが使う背の低い椅子シャーマンチェアー、もしくは酋長の椅子と言われる椅子に座り鍋を囲んで食べると雰囲気は一層もりあがる。

by ヒカルドン 2007年3月

 

 

 

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