捨てられる果物たち


今、ポコネ近辺ではマンゴーが山なり状態だ。いたるところにマンゴーの樹があるので実が成り始めると一斉に熟れ始めて町は甘い香りが埋め尽くす。

実の成り始めはポコネ原人もぶら下がっている実を丁寧に採り、美味そうに食べているが、一週間もするといい加減にその匂いに飽きてくる。

当然その実は完熟して地面に落ちて腐り始める。その量も並大抵のものではない。その辺でマンゴーの甘酸っぱい腐敗臭が漂い始める。当地に訪問する観光客は、「あ〜もったいないな〜日本に持って帰りたい。」などと言うが、現地の人はそれどころではない。その腐ったマンゴーの処理で大変なのだ。

なんとかこの腐ったマンゴーは利用できないものだろうか?と常日頃考えているが、サル個人ができることは、熟れた実の皮を剥いて、その実を細切りにして冷凍にして後で水を加えてマンゴージュースにするくらい。もしくは大量に煮込んでジャムにするとか……。このジャムの味が面白いことに日本の「桃屋のごはんですよ」(海苔の佃煮!)の味にそっくり!これをパンに付けたり、スプーンに杓って食後のデザートとして食べたりする。そうそう、カレーを作る時に、マンゴーチャツネのように入れてもコクがでて美味しくなる。小さな農園でも所有していれば豚を飼育して、その餌として与えることもできるのだが。もしかしたら、その豚肉は甘味が出て天然酢豚のようになって目茶美味いかもしれない。

マンゴーと同じくらいに無駄にされる果物としてアセローラやグアバがある。

グアバは日本人にはあまり知られていない果物だが、こちらでは有名なデザート「ゴイアバーダ」として有名だ。グアバを砂糖と煮込んで固めのジャムにしたようなもの、というかそのジャムを固めた羊羹と表現した方が正しいかもしれない。この甘〜〜い羊羹をフレッシュチーズと一緒に出すデザートが「ロミオとジュリエット」と言われてブラジル郷土料理、食後のデザートとしてポピュラーに食されている。甘いけど食べ慣れると結構癖になる。

日本でも有名なアセローラは、こちらではほとんど手を付けられず捨てられている……。サンパウロやリオなどの大都市では濃縮冷凍されてレストランなどでジュースとして出されているが、やっぱりジュースは採りたて生が一番美味い!サルのあばら家の中庭にはアセローラの樹が1本あるが、水さえ与えていれば一年中実が成る簡易ビタミンC製造機として重宝されている。ジャムにしても酸味が強く日本人好みの味だと思う。また、このアセローラの葉は肌に触れると痒くなるので、女性陣は嫌がって実が山なりに成っていてもほったらかし。地面にむなしく落ちて土に返るのみ。わざわざ長袖を着て収穫するような、わずらわしいことをポコネ原人はしないのである。

上記のように、ポコネ近辺に関わらずブラジルの熱帯地域ではマンゴー、グアバ、アセローラはお金を出して食す果物ではないということが理解していただけたかと思う。

しかし、ブラジルは果物王国で食に関しては豊かな国である。

by サル 2006年10月

 

 

 

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