シュラスコの起源


どこのシュラスカリアが一番おいしいか?

大のシュラスコ好きの私は、機会さえあればシュラスコを食べている。リオ、サンパウロの大都市の高級シュラスカリア、地方の中小都市、そして、友人や知り合いの家に招かれて食べる家庭のシュラスコ、アマゾンの河べりで肉と炭を持ち込んで食べたシュラスコ。

牧畜の盛んなブラジル最南端の州、リオグランデド・スール州はおいしいシュラスコで定評があるし、リオグランデドスル州と牧畜の規模では並ぶともいわれるゴイヤス州のシュラスコもとてもおいしい。ブラジル二大都市のサンパウロ市やリオデジャネイロ市の高級シュラスカリアも、これまたおいしいと言わざるを得ない。

サンパウロの代表的なシュラスカリアでは 「Bassi」、「Barbacoa」、「Rubaya」の三軒で食べた。リオデジャネイロでは 「Procao」のIpanema店とBotafogo店、Leme海岸にある「Marius」。これらのシュラスカリアは有名でビジネスマンや観光客や、地元の家族連れででいつもにぎわっている。いずれもおいしいし、サービスも申し分ない。インテリアもそれぞれ特徴があって感じがいい。

リオの「Porcao ボタフォーゴ店」で飲ませるリオ産のピンガを使った「カイピリーニャ」は今まで飲んだカイピリーニャの中でBESTだと思うし、SPの「Bassi」では開店前に着いてしまってまだ掃除中だったのだが、入り口のカウンターにサッとツマミとビールを出してくれて「ここでビールでも飲みながらお待ちください」との洗練されたアテンドが印象に残っている。

Leme海岸の「Marius」はシュラスコもいいが、イチオシは果物のフレッシュジュースだ。冷やしたグラスにナミナミとジュースがついであって、果物のいいところだけをカットしてジュースにしたのではないかと思うほど風味がいい。これもブラジルで飲んだフルーツジュースの中ではBestだ。肝心の肉だが、どの店も一応おいしいし、柔らかい。SPの「Rubaya」はアルゼンチンのアンガス種の肉を使っているというウワサで、日本顔負けのやわらかい肉を出す。

しかし、しかしである、どうしても文句のつけようのない高級シュラスカリア群のうち、どこもシュラスカリアとして一番に推す気がしない。

それは、どこもおいしくて甲乙つけがたいということではなくて、最後の一点「勘定書き」がひっかかるのだ。
これらのレストランは基本料金がR$50UPでワインやビール、デザートをとったりするとR$100くらいにいってしまう。邦貨5000円くらい。日本感覚だと高いか安いか微妙なところだが、ブラジルの感覚だとこれは相当高い。ここでしらけてしまう。

「この値段なら、中西部のガソリンスタンドで食ったほうがずっとうまいやー」

と思ってしまうのだ。

私のイチオシは、わがゴイアス州ゴイアニア市のBR(国道)のサンパウロ出口にある巨大ガソリンスタンド”Aparecidao”に併設のシュラスカリア。ブラジルでは、トラックや長距離バスが走る国道沿いのガソリンスタンドがレストランを併設しているところが多くそこでシュラスコを出す。特にゴイヤス州を中心とした中西部にはそれが多い。Busで移動する乗客やトラックの運ちゃんが目当てだ。

シュラスコは決して庶民の日常の食べ物ではないが、ガソリンンスタンドで道中「ちょっと昼メシに」といった感覚で食べられる。「回転寿司をちょっと食べにいく 」感覚かー。

よく見ると多くの人は、「プラットフェイト」とか「コメルシャル」という決まった量の肉と「取り放題」のサラダやつけ合わせの「定食」を食べているのだが、モチロン、食べ放題の無限にウエイターが肉をもってくるシュラスコもある。シュラスコは「Rodizio(くるくる肉が回ってくるの意かー)」ともよばれる。このガソリンスタンド併設シュラスカリアでトラックが沢山止まっているところを選んで入るとたいていおいしい。これは、日本の街道のラーメン屋と同じ感覚で選べばよい。

このゴイアニアのSP方面出口の”Aparecidao”はその中でも一番だ。塩がよく効いていて、大量の炭でサッと焼く。カットしてもらうと肉の表面はカリカリッとしていて、中はまだレヤー気味でジューシー。もっとも高級なパートとされる「ピカーニャ(テンダーロイン)」もガンガンくる。「マミーニャ」も最高。高級系シュラスカリアに比べ肉はやや固めだが、味は一番、焼き具合も一番だと思うのだ。

日本の肉の評価は、まず柔らかさだと思うが、シュラスコは柔らかさより肉の味とニオイ、塩加減、そして焼き具合が決め手で、柔かさは一定のレベルであったらそれほど問題にならないと思っている。

このガソリンスタンドレストラン、大きな体育館のようなところに簡素なテーブルとイスが置いてあり、あとはとり放題の付け合せコーナーがある。飲み物を注文して、サラダバーに行き、付けあわせを取って、あとは肉が来るのを待つだけ。毎週のように食べに行っていた時期があるので、我々のことを覚えてくれていて感じもいい。日曜トラックの運ちゃんや家族連れと一緒にテレビでサッカーを見ながら食べていると、

「ブラジルはイイ!!シュラスコはイイ!!」

とつくづく思う。

さてお肝心のお勘定だが、「食べ放題のシュラスコ+付けあわせ20種以上+カットライム入りコーラ600ML」でわずかR$14.00(邦貨700円)。

見かけは庶民風だが、ここはBrazilxBrasil自信のオススメシュラスカリアだ。

by フェリックス 2006年7月

 

 

 

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