サッカー編   フッチボール雑談


俺は昔、サッカー少年だった。

小学2年の二学期から始めて、高校1年の終わりまで走り回っていた。

中学3年、夏のインターハイで無理をして左腿大腿四筋断裂と、いかにも痛そうな負傷して、そのまま放っておいて高校に入り、再びサッカーを始めたら激痛でボールが蹴れないほどひどくなっていた。まともに走れず、泳ぐこともままならないので手術をする羽目になった。

外科医の判断は、「良くて大腿四筋を覆っている筋膜が破裂しているか、悪ければ大腿四筋の何本かが断裂しているとのことで開けてみないとわからない・・・・。」

結果は悪い方で、左腿の中心から腰骨まで30cmメスを入れられ切開して、切れてひざ近くまで下がった筋肉をひっぱりだして、また結び直すという大手術をした。お陰で腰から左足指先まで石膏で固められ絶対安静。2週間寝たきり状態で入院。

うんちも腰を上げて塵取りの上でするという究極の恥ずかしい行為を看護婦さんと行う。手術前には陰毛を剃られ、全身麻酔の為に浣腸もされ、しまいにはチンチンに5ミリほどの管を15cmほど挿入させられるという、16歳の格好つけたがり思春期青年には屈辱的行為のオンパレード。このオチンチン管挿入は手術前に知らされておらず、麻酔から覚めて寝返りをうとうとしたら、あそこに激痛を感じ、気がついた次第。余りの痛さに即効で看護婦に抜いてもらったのだが、抜く時にはこの世のものとは思えないほどの激痛が全身に走り気絶しそうになった。

2週間後、ギブスをはずしたら左足はルパン三世のようなガリガリのくるぶしだけが目立つ、たよりない足と化していた。筋肉は完全に消失し、足先を床に着けても感覚が全く無い。まるで自分の足ではないようだ。あの体験で寝たきり老人のつらさや体がやつれる状況が分かった。

その後、入院しながら2週間リハビリの毎日・・・・サッカー選手としての復活を夢見て熱くなったが、結局駄目だった。それ以来サッカーはきっかり止めた・・・・というよりか出来ない。その辺の「ガキ」や「おっさん」達とは遊びで球蹴りはできるが真剣にフッチボールは出来ない。

ここからが本題・・・・・。

このガキ達が結構あなどれない連中!

その辺の更地、石っころが沢山転がっている凸凹の場所で、はだしでボールの蹴り合いをするのだ。俺も何度が真似してみたが、即効で弱音をはいて靴をはく!!とてもじゃないが耐えられない痛さだ。

こいつらゾウの足だ!!足の裏の皮膚が角質化して草履のようになっている。ごつい指の先に申し訳ない程度に小さな泥光した爪?が埋め込まれている。その「指のようなもの」を屈指して見事にボール裁きをする。7、8歳のガキがである。こんな小さな頃から指裁きを覚えるから、大人になってからあの華麗なドリブル&フェイント、マジックフリーキックができるのだ。納得納得。

日本人のように、まずはものから入る格好だけのサッカーでは当然歯が立たない訳だ。それとひざの柔らかさ・・・・もの心ついた頃から、そこら中でサンバもどきのリズムの良い音楽がかかり、ガキ達はくねくねと踊る!下層階級になればなるほどその環境??は良くなる??

ここで一つ紹介!!

<サッカー(フッチボール)が上手くなる図式>

金が無い! → 遊び道具が買えない → ガキ達は路上でサッカー

大人は仕事がない → 金がない → 家でブラブラ → バカ音楽を大音量で流す

ガキ達はその音楽で踊りながら路上でサッカーする・・・・

足の裏が鍛えられる → 石ころも大丈夫なゾウの足に仕上がる。

こうしてブラジルフッチボールのレベルが上がるわけだ。

でも年々、ブラジルも貧困率が僅かながらだが低くなってきているので、上記のような生活環境がだんだんと失われてきておりサッカーも弱くなってきているのだろうと勝手に解釈している。

日本が豊かになって、ハングリー精神をもっとも必要とするボクシングが弱くなった現象と酷似している。

またこれとは別に日曜日、シュハスコ(焼肉)しながらビールをかっくらっている、たぬき腹のおやじがサッカーをしている光景も俺は好きだ。姿格好など全く気にせず、毛むくじゃらの太鼓腹とずれ落ちるパンツからはみ出ている汚いけつの割れ目もなんだかいい感じだ。

これこそブラジル・フッチボール!!

おやじとガキ達に乾杯!!

でも俺はこいつらとはフッチボールをしないと決めている・・・・

なぜかって??それは俺が本気になって怪我をするのが目に見えてるから・・・・

―――――フッチボールーは格闘技だ!!―――――

by サル 2006年7月

 

 

 

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