ブラジル的美意識    小麦色の肌


アメリカの美容学校の先生が、ある日の授業中に何気なく話した内容が妙に記憶に残っている。先生には白人のブラジル人 の常連客がいて、彼女が乾燥肌でしみだらけだったので

「肌を日に焼かないように」

といったら、すごく寂しそうな表情をしたという。先生曰く

「ブラジリアンから太陽を取り上げたら【ミゼラブル】だ」

そして、ブラジルに来て思ったこと。

ブラジル人って生まれた時は「白人」、そして、大きくなるに連れて肌の色がダークになる?!

ブラジルは、日本と違って子供がそこら中にゴロゴロしている。日本では最近、犯罪が多くなって子供の学校の送り迎えをする人が増えたと思うが、ブラジルもアメリカ同様、学校の行き帰りは父兄が同伴するのが普通である。父兄が同伴できない場合は、「お手伝いさん(子守)」が送り迎えをする姿をよく見掛ける。

ブラジルでは、肌の色がダークな人が「お手伝いさん」の率が高いから、ダークな肌の人が白い肌の子供を連れているとお手伝いさんと雇い主の子供だと思うのだけれど、時折、「お手伝いさん?母親?」とどっちとも取れない場合がある。付き添いの女性はダークな肌で子供は真っ白なのだけど、どうも振る舞いが親子っぽい場合がある。

ブラジルに来てすぐに、義姉夫婦に子供が生まれて、わたし達夫婦は「Padrinho&Madorinha」になった。これは、日本ではもうそんな習慣はなくなったけれど、平安鎌倉時代とかの「後見人」みたいなものである。両親に何かがあった場合、「Padrinho&Madorinha」がその子供の面倒を見るというカトリックの習慣のようである。そして、「Padrinho&Madorinha」になるためには、教会に出向き丸1日の勉強会が開かれる。その時に生まれて間もない赤ちゃんを連れた夫婦をたくさん見たのだけれど、半分くらいの人が両親は小麦色のの肌をしているのに、子供は「真っ白」なのだ。

まぁ、日本でもハワイ帰りの日に焼けた夫婦が「乳飲み子」を連れていたとしたら、それと似た図が見られるかもしれないけれど、ブラジルのようにほぼ1年中暑い国だと 、肌が白く戻る暇はないから永遠に日焼けの状態が続く。そして、子供は両親の「日に焼けてない肌」で生まれてくるというわけである(笑)

とっても意外だけれど、ブラジル人の肌の色の比率は、白人55%、混血38%、黒人6%、 アジア系0.4% インディオ0.2%と統計が出ている。けれど、白人も日焼けしているから一見してブラジル人はダークな肌のイメージが強いと思う。わたしもその中の一人だったから、ブラジルに来て、意外にも白人が多くてびっくりしたものだ。(特に子供)

さて、ブラジルでは「肌の色」で愛称のようなものがある

○白人女性→ブランカ

○髪がダークで肌が小麦色の女性→モレーナ
(白人に近い容貌)

○白人と黒人のミックスの女性→ムラータ
(黒人に近い容貌)

○黒人女性→プレータ

この中で、歌謡曲の中でもよく歌われるのが

「モレ〜〜〜ナ〜〜〜♪」

ブラジル男性はもとより、ブラジル女性の憧れである。ダークな印象の中に目の色がブルーやグリーンの人もいてすごく魅力的なのだ。そういう女性に憧れて白人でもせっせと肌を小麦色に焼いたりするようである。

ということで、うちのブラ男もブラジルに帰ってきた当初、「肌が白くて恥ずかしい」といって、機会があると炎天下でサンオイルをベタベタ塗って、平気で肌を焼いたりしていた。わたしがそんなことをした日には大火傷である。けれど、この土地で生まれ育ったからか、彼の肌はみるみるこんがりと焼けて皮さえ剥けない。。。そして今ではすっかり「モレーノ」なのであった。。。

by あっこちゃん 2006年6月

 

 

 

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